2010年(平成22年)平和宣言
平和宣言
65年前、ここ沖縄は、史上まれにみる激烈な戦火に襲われ、20万人余りの尊い命が奪われ、美しい自然やかけがえのない文化遺産を失いました。私たちは、この悲惨な戦争体験を通して、平和がいかに尊いものかという人類普遍の教訓を学びました。
戦後、すべてが焼き尽くされ焦土と化した沖縄は、県民の不断の努力と国内外からの支援により目覚ましい発展を遂げてきました。しかしながら、今なお県土には、収集されない遺骨や多くの不発弾が埋もれており、戦争の傷は癒(い)えることがありません。
また、沖縄には、依然として過重な基地負担の問題があり、県民は基地から派生する事件や事故に脅かされ、騒音被害に苦しんでいます。基地負担の軽減、そして普天間飛行場の危険性の除去を早急に実現することは、沖縄だけの問題ではなく、国民全体が等しく取り組むべき課題であると考えております。奇(く)しくもちょうど50年前の今日(きょう)、日米安全保障条約・日米地位協定が発効しました。この大きな節目の年を契機として、沖縄の過重な基地負担が、県民の目に見える形で軽減されることを願ってやみません。
今、国際社会においては、核兵器不拡散条約再検討会議が開催されるなど、核軍縮の機運が高まっておりますが、民族的・宗教的な対立や紛争、テロや貧困など、平和を脅かす様々な要因によって、私たちが希(こいねが)う平和とは程遠い状況にあります。
沖縄には、万国津梁の精神で、多くの国々と交流をし、平和を維持してきた歴史があります。私たち沖縄県民は、「平和の礎(いしじ)」や「沖縄平和賞」に込めた理念をもって、世界平和の創造に貢献し、沖縄が引き続き、国際社会に対し恒久平和の発信拠点となるよう取り組んで参ります。
慰霊の日にあたり、私たちを見守ってくださる全戦没者の御霊(みたま)に心から哀悼の誠を捧げますとともに、県民の英知と情熱を結集し、人類共通の願いである世界の恒久平和の実現に向けてまい進していくことを宣言します。
平成22年6月23日
沖縄県知事 仲井眞弘多
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