2008年(平成20年)平和宣言
平和宣言
私たち沖縄県民は、先の大戦において、筆舌に尽くし難い極限状況の中で、戦争の不条理と残酷さを身をもって体験しました。この悲惨な体験を通じて、私たちは平和がいかに尊いものであるかという人類普遍の教訓を学んだのです。戦争の記憶を正しく伝えること、二度と戦争を起こしてはならないと確認し続けること、この信条こそが沖縄の原点であります。
戦後、私たちは、廃きょと化した郷土に立ちながら、戦争で失ったかけがえのない人びとのことを思いつつ、県民が安心して生活できる経済基盤を作り、誇り高く生きるための文化的活力を取り戻すため、懸命に復興に取り組んできました。
まだ道半ばですが、県民のたゆみない努力と政府の支援により、各分野において着実な実績を挙げるまでになりました。
その一方で、沖縄には、依然として広大な米軍基地が集中しており、基地から派生する事件や事故、騒音などに悩まされ続け、県民が納得できない負担を今なお強いられています。
目に見える形で、県民の負担を軽減するために、基地の整理縮小や日米地位協定の見直し、事件・事故の防止などを、県民一丸となって、日米両政府に強く訴え続けるものであります。
また、国際社会は、テロや大量破壊兵器の脅威、民族的・宗教的な対立や紛争など、平和を脅かす多くの要因が存在し、私たちが希う平和とは程遠い状況にあります。
私たちは、このような県内外の厳しい状況を認識するとともに、祖先が築いてきた独自の歴史や文化によって培われた寛容の心と万国津梁の精神を生かし、「平和の礎」や「沖縄平和賞」に込めた理念をもって、沖縄が引き続き、国際社会に対し恒久平和の発信拠点となるよう努力しなければなりません。
慰霊の日に当たり、戦争で尊い命を失い、私たちに平和への思いを託し、私たちを見守って下さる全戦没者の御霊に心から哀悼の誠を捧げます。私たちは、沖縄戦の実相と教訓を胸に刻み、沖縄、日本、そして世界の人びとが安心して暮らせる平和な社会の実現を目指して、県民の英知を結集し、ここ沖縄の地で力強く邁進することを宣言します。
平成20年6月23日
沖縄県知事 仲井眞弘多
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