2002年(平成14年)平和宣言

ページ番号1040414  更新日 2026年9月15日

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平和宣言

 ここ沖縄は、太平洋戦争最後の地上戦の場となり、20万人余の尊い命が失われただけでなく、かけがえのない多くの文化遺産や生活基盤が破壊されました。
 沖縄県民は、この悲惨な戦争体験と27年間に及ぶ米軍施政権下の歴史を通して、平和の大切さと命の尊さを肌身で感じて参りました。戦争の悲劇を再び繰り返してはなりません。何ものにも増して、恒久平和の実現を強く求めるものであります。
 本年は、沖縄が本土に復帰して30周年に当たります。しかしながら、沖縄県には依然として在日米軍専用施設面積の約75パーセントが集中し、県民は過重な基地負担を強いられております。
 沖縄の基地問題は、我が国の安全保障の問題であり、国民全体で取り組まなければならない重要な課題であります。基地の整理縮小、日米地位協定の見直し、事件や事故の再発防止など国政の場で強力に取り組んで欲しいと思います。
 さて、サッカーのワールドカップが日韓両国共催により開催され、民族や宗教の違いを越え、スポーツを通して、世界中に多くの勇気と感動を与えています。
 しかし、世界の現状は、冷戦終結後も民族や宗教の対立などから数多くの地域紛争が発生しています。また、地球規模の環境破壊、貧困、飢餓、差別、抑圧など生命と人間の基本的権利を脅かす多くの深刻な課題が存在します。このような課題を解決し、恒久平和を実現するためには、民族や宗教の違いを乗り越え、世界の国々が一層協調し、平和の構築と推進に取り組んでいくことが大切であります。
 私たちは、沖縄戦などで亡くなられたすべての人々を国籍を問わず、また、軍人や民間人の区別なく刻銘した「平和の礎」を建立しました。激動が続く世界情勢の中で、今こそ、平和の礎に込められた平和と命の尊さを永遠に伝える県民の思いを世界に発信していくことが必要であります。
 このことから、平和の維持と構築に向けて持続的に取り組むため「沖縄平和賞」を創設しました。本賞は、アジア太平洋地域での平和実現に貢献する方を顕彰し、その活動を促進するものであり、このことは、沖縄をはじめ日本の平和につながるものと確信します。本土復帰30周年の節目に当たり、沖縄平和賞を授与し、平和を希求する「沖縄の心」を世界に向けて発信していきたいと考えております。
 今年は、「沖縄振興特別措置法」が施行され、それに基づく新たな「沖縄振興計画」がスタートする重要な年であります。
 私たちは、沖縄県の持つ特性を生かしながら、輝かしい未来に向かって、自立的発展への歩みを確実なものとし、我が国ひいてはアジア・太平洋地域の社会経済及び文化に寄与する「平和でやすらぎと活力のある沖縄県」の実現を目指します。
 慰霊の日に当たり、戦没者のみ霊に心から哀悼の誠を捧げるとともに、沖縄が恒久平和の発信拠点となるよう、全力を傾注していく決意をここに宣言します。

平成14年6月23日
沖縄県知事 稲嶺惠一

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