1990年(平成2年)平和宣言

ページ番号1040427  更新日 2026年9月15日

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平和宣言

太平洋戦争最後の地上戦が行われた沖縄に
 45たび夏がめぐり来た。
半世紀になんなんとする歳月を経て、
 なお昨日(きのう)のようによみがえる沖縄戦。
今 また、ここに亡き20万余の犠牲者に合掌し、
 世界の人々へ呼びかける。
人間が人間でなくなる戦争の実体をわれわれは見た。
生命の尊厳さなど一顧だにせず、
 極めて無造作に消滅するさまは、
 いかなる言葉をもってしても言い表せない。
戦争とは、人間を狂気にし、
 狂気は、許すことのできない罪悪を冒すものである。
戦争は時間的には短い。
 しかし、これにつながる悲しみの年月は永い。
今なお、沖縄、本土各都道府県、あるいは米国などで、
 沖縄戦で失った人々を思い、
 涙する人々がいることをわれわれは知っている。
現在、超大国間の対話が進行し、
 緊張緩和の兆しが見えつつある。
しかし、世界のどこかで、
 どのような悲劇の芽生えがあるか測り知れない。
過去は新しい現在によって塗り替えられてゆく。
 しかし塗り替えてはならないもの、
 風化させてはならないものがある。
それは戦争への反省であり、絶えざる自戒である。
沖縄は、人も、野も、山も戦火を浴びた。
この歴史的体験から、繰り返し叫ぶのである。
 この叫びは、われわれに課された責務である。
われわれは、平和を愛し、
世界の人々と力を合わせ、
この地球をして平和の星たらしむべく、
最善を尽くすことをここに誓う。

平成2年6月23日
沖縄県知事 西銘順治

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