1991年(平成3年)平和宣言

ページ番号1040425  更新日 2026年9月15日

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平和宣言

 「平和」―それは人間にとって崇高至純な願望である。
それにもかかわらず、人間は戦争の愚を繰り返してきた。
しかも、現在では、人類を消滅せしめる究極兵器を開発した。
このまま推移すれば、ついに人類は地上から消える。

 戦争のあと、人間は常に反省と平和への誓いを新たにしてきた。それが、時とともに忘れ去られて行く。
平和の中の安逸におぼれたとき、戦争への反省も教訓も風化現象を起こす。
だからこそ、平和なときに、平和への行動を起こさねばならない。

 我々沖縄県民は戦争を体験した。
 この島で実際に戦闘が行われ、肉親、同胞をはじめ、実に多くの人々の死を見た。その上、我々の祖先が一千年にわたり営々として築き上げた文化遺産は、そのほとんどが灰燼に帰した。
これは、戦後46年経った今でも、昨日(きのう)の出来事のようによみがえるのである。

 世界はいま、冷戦の時代が終わり、東西融和へ歩み始めたが、一方、民族紛争の多発、とりわけ湾岸戦争は、戦争への気運がいとも簡単に醸成されていくさまを見せつけた。
沖縄の軍事基地が、それらの状況と連動していることも事実である。
 我々は、真摯に平和を追求するとともに、平和を脅かすものへの警戒も怠ってはならない。
戦争になってから、平和を叫んでも、遅過ぎるのだ。

 新しい時代が来る。21世紀である。21世紀の主役は戦争を知らない世代である。
我々は、この若い世代へ平和の理念と行動をしっかりと継承させなければならない。

 夏6月、ここ沖縄から世界の人々へ呼びかける。

 いかなる理由をもってしても
 戦争を正当化することはできない。

 我々は、歴史の教訓に学び、英知を結集し、平和の創造に努力する。

 右 宣言する。

平成3年6月23日
沖縄県知事 大田昌秀

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