1977年(昭和52年)平和宣言

ページ番号1040442  更新日 2026年9月15日

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平和宣言

 平和は、人類普遍の念願であり、崇高な理想である。しかるが故に2500年の昔、釈迦出でて慈悲を説き、孔子出でて仁を説き、2000年の昔キリスト出でて博愛を説いた。
 しかるに物欲と我欲に執着した国々の指導者たちは、幾度か戦争を繰り返し、遂に一瞬にして幾万人の人々の尊い生命を奪い、幾多の人々を戦傷後遺症のため、生ける屍にした悪逆無道の兵器さえ使用して、第2次世界大戦を終了させ、人類史上に一大汚点を残した。
 我々の愛する郷土沖縄は、この第二次世界大戦末期の激戦地となり、文字通り阿鼻叫喚の地獄絵を現出し、持てる物のすべてと、愛する肉親の多くを失った。
 かつて我々の祖先が平和愛好の民として、南方諸民族との交流を図り、常に進取の気性をもって築き上げた独特、貴重な文化財をもことくごとく破壊され、焼失した。
 その上、我々の苦難の体験からほとばしり出た血の叫びである平和への念願をよそに、安全保障の名のもとに、今なお膨大な軍事基地が存在し、それは本県の産業開発をはじめ、県民生活全般にわたり幾多の弊害をもたらし、県民に不安を与えている。
 ここに我々は、第二次世界大戦において戦没されたみ霊の33年目の追悼式をおごそかに執り行うに当たり、32年前の県民とみ霊の苦難に思いをいたし、あらためて、「言語に絶する悲哀を人類に与えた戦争の惨害から将来の世代を救い」、「寛容を実行し、善良な隣人として互いに平和に生活し、国際の平和及び安全を維持するために、われらの力を合わす」との国際連合の精神に基づき、且つ「再び戦争の戦禍が起こらないようにすること」の決意を憲法で明確にした日本国民として、力強く全人類に平和の尊さを訴え、郷土をして世界平和のメッカたらしめんことを高らかに宣言するものである。

昭和52年6月23日
沖縄県知事 平良幸市

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