沖縄県福祉サービス第三者評価事業評価結果 ならさ
基本情報
1 事業所名:児童養護施設 ならさ
2 経営主体:社会福祉法人 紺碧の会
3 所在地:石垣市字新川1695-27
第三者評価結果の概要
総評
特に評価の高い点
1 こどもを理解し、こどもが表出する感情や言動を受け止め、こども自身が自らの生活を主体的に考え、営むことができるよう支援している。
職員はこどもの生育歴等を把握し、被虐待体験や分離体験に伴う苦痛や怒りを受け止め、受容的な態度で寄り添っている。トラブルの際はこどもが落ち着くまで見守り、自分の気持ちを言葉にできるよう支援している。不登校や問題行動に対しては、担任と連携し、心理士の面談を通じて背景にある課題を把握し、心のケアに努めている。また、意見箱に寄せられる要望等からもこどもの思いを汲み取っている。主体的生活を支える取り組みとして、各寮で週1回「ならさ会」を開催し、こども自身が進行や書記を務めて生活上の課題を検討している。そこで出た意見は職員会議等で検討し、翌週に共有する体制を整えている。自立支援では、中学生以上に小遣い帳の指導を行い、高校生のアルバイト収入は一部を除き自己管理させている。トイレ清掃後の感謝の貼り紙や検定合格証の掲示等、日々の努力を具体的に称賛し、失敗や葛藤を抱えるこどもには傾聴を通じて気軽に相談できる環境を提供している。日頃の関わりを通じ、自己管理能力と自尊心を育みながら生活スキルの向上を支援している。アンケートでは80%のこどもが大切にされていると感じ、73.3%が話しやすい職員が「いる」と回答しており、職員への高い信頼が示されている。
2 こどもに対する不適切なかかわりの防止と早期発見に取り組んでいる。
こどもに関する不適切なかかわりの防止と早期発見に向けて、就業規則で服務心得や禁止行為を明記し、違反時の懲戒処分を定めている。被措置児童等虐待対応マニュアルでは、具体的な虐待事例や防止策、通告受理機関への通告義務、通報者の保護を明示している。同マニュアルは全体会議での説明を経て各寮に設置され、職員に周知されている。こどもに対しては、入所時に「たいせつなあなたへ」や「権利ノート」を用いて、不快なことを職員に相談するよう伝えている。また、第三者委員の紹介や関係機関への連絡方法も説明している。玄関や各寮には沖縄県福祉サービス適正化委員会のポスターを掲示し、相談員の氏名にルビを振るなどの工夫により、こどもが自ら訴えられる環境を整えている。こどもアンケートでは、施設外の大人に相談できることを67%のこどもが「知っている」と答えている。
3 おいしく楽しみながら食事ができるように工夫している。
食堂は入口の装飾や開放的な造りにより明るく楽しい雰囲気が整えられ、清潔な環境下で職員とこどもが共に卓を囲み、大切なコミュニケーションの場として機能している。食事時間は基本設定があるが、休日の朝食時間を遅らせるなど配慮がなされている。日曜の朝食はメニューが決まっていて、自主調理を行っているが、こどもの要望に応じて卵やき等に変更することができる。土曜日や祝日は、調理済み料理の配膳と片付けをこどもたちが担当している。また、アルバイト等で帰宅が遅くなる場合にも、温かいものは温かく提供できるよう適温提供に努めている。食生活の質の向上に向けては、残食チェックや嗜好調査、アンケートを定期的に実施している。個別の聞き取り結果は会議で検討した上で、子ども会議を通じてフィードバックを行い、郷土料理の導入や苦手な食材の調理法の工夫など実際の献立に反映させている。献立表には栄養素の役割を解説するなどの工夫も見られる。おやつは各自の小遣いで購入する方針となっている。加えて調理師による調理実習や栄養士による食育講座を年1回開催しており、基礎的な調理技術や知識を習得できる機会を設けている。
改善を求められる点
1 中・長期計画の策定、及び単年度事業計画の評価・見直し、こどもや保護者への周知が望まれる。
法人の中・長期ビジョンを明確にし、法人の経営理念や施設の基本理念や基本方針が明示されている。中・長期計画の重点課題として、法人本部機能の強化、法人の財政基盤の確立、人財対策(確保、育成、定着)、災害対策、職員体制、運営方針、養護方針等24の重点課題が明示されている。単年度事業計画に中・長計画を踏まえた内容が反映されている。内容としては、職員確保育成と研修計画、里親支援や保護者支援、権利擁護と苦情解決第三者委員会の取組となっている。 課題として、中長期計画の事業に対して数値目標の設定及び収支計画の作成が望まれる。なお、単年度事業については、策定の時期、手順を作成し、評価・見直しの実施、及びこどもや保護者に対して事業計画の周知が望まれる。
2 組織的にPDCAサイクルにもとづく養育・支援の質の向上に関する取組が望まれる。
養育・支援の質の向上に向けた組織的な取組として、単年度の事業実績報告書、及び児童支援計画がPDCAサイクルにもとづいて作成されている。施設の第三者評価は3年ごとに定期的に実施され、提示された結果及び課題については、改善に向けて支援の質の向上に関する取組を実施している。 課題として、社会的養護施設については、第三者評価受審年度以外の年についても、全国社会福祉協議会版を使用して自己評価が義務となっていることから毎年実施し、評価結果による課題を確認し、PDCAサイクルにもとづいて改善策の実施が望まれる。
第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
当園は今回で5回目の第三者評価受審となり、現在の施設の管理運営等を評価していただきました。 今回、受審することで現状および多くの課題等が見え、改善点が明確になり今後、取り組むべきことが改めて確認できました。 今後も引き続き、施設の基本理念である「児童の尊厳や最善の利益を考え大切にする」「児童の健全育成、自立支援、個別支援を実践する」「児童は地域社会全体で惜しまなく育む」を職員一同、実践し こどもの目線で養育・支援できるように施設運営に取りくみます。
評価結果の詳細
第三者評価機関
特定非営利活動法人 介護と福祉の調査機関おきなわ
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このページに関するお問い合わせ
沖縄県 生活福祉部 福祉政策課
〒900-8570 沖縄県那覇市泉崎1-2-2
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