沖縄県福祉サービス第三者評価事業評価結果 那覇市立城南こども園

ページ番号1028200  更新日 2024年3月18日

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基本情報

  1. 事業所名:那覇市立城南こども園
  2. 経営主体:那覇市
  3. 所在地:那覇市首里崎山町4丁目35番地の2

第三者評価結果の概要

総評

特に評価の高い点

1.保護者が安心して子育てができるよう支援を実施している。

日々の教育・保育の中で子どもの遊びを観察し、表情や言動等から子どもの満足を把握するとともに、帰りの会や「夏休みを迎える会」等の各種の集会で「砂場で大きな山を作れて嬉しかった」や「祭りごっこが楽しかった」等の発表から子どもの満足度を把握している。保護者に対しては、個別面談や日々の登降園時の会話の他、PTA総会や役員会に園長、教頭が参加し利用者満足の把握に努めている。学校評価による保護者アンケートから「コロナ禍に入り、園での子どもの様子がわからない」との声に、各クラスとも5月から、子どもの活動の様子を毎日ドキュメンテーションにして玄関に掲示している。今回の第三者評価保護者アンケートでは、「園で、お子さんは楽しく過ごしていると思いますか」の質問事項をはじめ、全22項目のうち14項目で100%「思う」との回答を得ている。

2.子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

園庭や教室では、季節や月毎に複数のコーナー遊びの環境を整え、子どもは好きな遊びを見つけ一人や気の合う友達と関わりながら取り組んでいる。カバマダラやオオゴマダラを観察ケースで飼育し、羽化させた経験からそれぞれの蝶の特徴を生かした製作に子ども自ら取り組んでいる。季節ごとに様々な野菜や草花が栽培され、水かけ等を行い、廊下の壁には育てた野菜の成長や収穫の写真が掲示され、野菜の成長や収穫を通し、環境の変化を体験できるようにしている。絵本コーナーは、職員一人ひとりが推薦する絵本の展示や簡単なクイズが準備され、一人や友だちと一緒に過ごしたくなるよう、テーブル、椅子が設置されている。6月より「わくわくタイム」を週1回開催し、地域の方との交流やリトミックやダンス歌・指遊びなど様々な活動を友だちと一緒に集会で体験できるようにしている。家庭でのバーベキューや地域のお祭りでの体験を、遊びに取り入れたいとの子どもの思いを受け、話し合いを繰り返しながらバーベキューごっこや出店屋さんごっこを協同で取り組んでいる。活動の過程において友だちの気持ちに気づいて、譲り合える経験を積むことを保育教諭は支援している。

3.子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。

地域のまちづくり協議会へ園長が参加し、スクールゾーンの早朝清掃に職員が参加し、クリーン活動のチラシを保護者に配布している。首里王家の別邸「東苑」跡の由緒ある地域にある園で、多様な地域人材の協力が得られている。地域の情報として、小学校だよりの「東苑」や那覇市地域子育て支援センターだより、那覇市子育て応援ガイド等を、玄関周辺に掲示している。首里図書館の絵本貸し出しの活用をしている。小学校の「城南っ子まつり」で、保護者主体で運営し、職員も一緒に園児が踊りやゲーム等で参加している。「首里に蝶を翔ばそう会」からオオゴマダラの蛹や幼虫の寄贈があり、会員が来園して飼育法や食草についての話をして、園でオオゴマダラの放蝶をしている。園外活動後には会員宅を訪問して、園児がオオゴマダラに触れる等、地域の方と交流し興味・関心を深める機会を持っている。昔のおもちゃ作りをしている地域の方が、手作りコマやゴム鉄砲等を寄贈し、園児に「からくり絵本」の作り方の指導をしている。地域の方が提供したカメに「メロン」と名付け、園児は日々世話をしている。勤労感謝の日には、小学校の図書館司書や横断歩道で立哨している地域の方、給食センターの職員、牛乳屋さん等、日ごろお世話になっている方々にプレゼントをしている。

改善を求められる点

1.中・長期計画の策定に伴う収支計画の作成、及び中・長期計画をふまえた単年度事業計画の作成が望まれる。

園の理念や基本方針の実現に向けて、中・長期計画が策定され、施設整備や備品購入、人材育成、地域貢献に関する方針が示されている。中・長期計画に伴う収支計画の策定、及び単年度事業計画に、施設整備や備品購入、ボランティアや実習生の受け入れ等を追加し、中・長期計画との整合性をはかることが望まれる。

2.教育・保育について標準的な実施方(マニュアル)見直しが望まれる。

「子どもの権利擁護マニュアル」や「虐待発生時の対応マニュアル」や「不審者侵入時対応マニュアル」、「熱中症対応マニュアル」等、多数作成されている。その一部には、冊子の状態での提示も見受けられ、各種マニュアルの主旨をふまえて、職員が日常的に利用しやすいマニュアルの見直し、及び見直しの過程が分かるよう制定年月日や改訂年月日の記載が望まれる。

3.地域の生活課題の把握に向け地域の福祉ニーズ等を把握し、応益的な事業・活動の実施が望まれる。

教育・保育ニーズ等の把握のため、学校評議員会やまちづくり協議会、民生委員・児童委員等への積極的な働きかけ等による情報収集や子育て相談等をとおして、地域の生活課題を把握し、地域の子育て支援事業や活動の実施が望まれる。

第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント

今回、第三者評価を受審し、第三者評価機関からの専門的、客観的な視点で園経営等について丁寧に拾い上げ評価していただき心から感謝申し上げます。
 今回の結果を受け、これからも継続して取り組みをさらに充実させていく事項や、これまで見落としてきた事項についての改善点等についてのご指摘、ご指導により職員とともに新たな気付きを発見することができました。今後ご助言いただいたことを踏まえ、利用者の皆様や本園職員にとっても、より良い園経営に向けての諸整備や保育の質の向上を目指し、取り組んで参りたいと思います。ご支援ありがとうございました。

評価結果の詳細

第三者評価機関

特定非営利活動法人 介護と福祉の調査機関おきなわ

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このページに関するお問い合わせ

沖縄県 生活福祉部 福祉政策課
〒900-8570 沖縄県那覇市泉崎1-2-2
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