沖縄県自動運転交通サービス社会実装推進プロジェクト
沖縄県自動運転交通サービス社会実装推進プロジェクトの背景・目的
背景
高齢化・過疎化が進む地域(離島等)においては、公共交通サービスの維持が困難となりつつあり、当該地域における生活支援・移動支援の視点から深刻な社会問題となっています。
政府・中央省庁の支援により、自動運転による公共交通サービスの実証実験が多く実施され、一定の成果が得られていますが、人口が少なく財政規模が小さな自治体においては、将来にわたる継続的な財政負担は厳しく、高額な運行委託や維持管理の費用が必要な自動運転交通サービスの導入は極めて困難となっております。
多くの有人離島を抱える沖縄県は、これらの問題は喫緊の課題であるため、令和5年度に「沖縄県 自動運転交通サービス社会実装推進プロジェクト検討委員会」を設置し、令和6年度から多良間島で自動運転交通サービスの社会実装に向けた実証実験等を開始しました。
目的・目指す姿
高齢化・過疎化が進む地域において、高齢者等の移動支援、地域の活動支援を目的とした持続可能な公共交通サービスを低廉かつシンプルな自動運転により実現することを目指す。
1)高齢者の移動支援,地域の活動支援を目的とした新たな公共交通システムの構築
2)短期間・高額な自動運転の実証実験ではなく、社会実装のための新たなモデルの構築
3)地域公共交通計画と連携し、地元自治体、島民が自分事として考え、その行動変容を前提とした低廉かつシンプル、持続可能な自動運転交通サービスの実現
令和6年度の取り組み内容
1.技術検証
自動運転サービス(カート)の実証実験に先立ち、多良間島集落内で見られる「見通しの悪い道路」の道幅やブロック塀を再現し、安全な走行に支障がないか技術検証を行いました。
2.実証実験(カート)
多良間村において、運転手付き電動カートを活用した高齢者等の集落内移動を支援する移動サービスの実証実験を実施しました。
実施概要
期間:令和6年12月2日~27日 ※日曜除く
場所:多良間村集落内
取組の効果
- スーパーへの買い物等に要する移動負担の軽減
- 住民同士のコミュニケーションや高齢者の外出機会の創出 など
3.実証実験(自動運転バス)
多良間島で自動運転システムを活用した実証実験(自動運転バス)を実施しました。
実証実験の内容
(1)自動ステアリング
GPSで学習した経路に沿って自律的なステアリング制御。
(2)自動ブレーキ
前方の車両や障害物を検知し、自律的なブレーキング制御を実施。
4.住民ワークショップ
自動運転の導入等に向けた住民合意形成・ルールづくりに係る住民ワークショップを実施しました。
ワークショップ概要
- 担い手不足や財政的な問題による交通サービスの維持が困難である状況を踏まえ、地域住民に5~10年後の島の暮らしをイメージしてもらい、島内における課題を認識してもらう。
- また、課題解決のために住民一人ひとりが自分事として捉え、どういったサービスが必要か、どのように協力できるのかといった行動変容を促すことを目的として、住民ワークショップを実施。
開催実績
- 第1回 令和6年9月17日(午前、午後、夜の計3部)
テーマ:島での移動に関する課題、自動運転の必要性 - 第2回 令和6年10月18日(夜の部のみ)
テーマ:自動運転導入のために必要な協力について - 第3回 令和6年11月6日(午前、午後、夜の計3部)
テーマ:自動運転サービスの走行ルート、便数、協力内容 - 第4回 令和6年12月16日(午前、午後、夜の計3部)
テーマ:走行ルート、便数、協力内容の決定 - 第5回 令和7年2月6日(午前、午後、夜の計3部)
テーマ:自動運転バス実証実験の事前説明と自動運転カートのルート変更案等について
5.検討委員会
沖縄県自動運転交通サービス社会実装推進プロジェクト検討委員会の設置について
「沖縄県自動運転交通サービス社会実装推進プロジェクト」について、専門的な知見から、助言等を行うことを目的に、国、県、関係機関、有識者等を交えた委員会を令和5年度に設置しました。
開催状況
- 第1回:令和5年6月29日
- 第2回:令和5年12月21日
- 第3回:令和6年7月3日
- 第4回:令和6年10月10日
- 第5回:令和6年12月24日
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このページに関するお問い合わせ
沖縄県 企画部 交通政策課
〒900-8570 沖縄県那覇市泉崎1-2-2 行政棟7階(北側)
電話:098-866-2045 ファクス:098-866-2448
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