国際交流員の声(令和3年9月)

ページ番号1022056  更新日 2024年1月11日

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ヨロブン、アンニョンハセヨ!
(皆さん、こんにちは!)

韓国国際交流員の李です。

立秋が過ぎてからもしばらく、暑さが続いた気がします。節季名が「立秋」であるため、少しは涼しくなるのかと期待していましたが、逆に、立秋に当たる8月7日あたりは、沖縄はもちろん韓国も夏の真ん中で一番暑い時期だそうです。理由が気になったため調べてみたのですが、それは24節季が中国の華北地域の気候を基準にしているためだとも言われています。

涼しくなり始める実質的な立秋は、処暑だと言われています。処暑当日(8月23日)のソウルの最低気温は21度で、那覇は26度でした。暑さも弱まって、空も高くなり、最近は秋の気配が感じられます。

イラスト:秋夕
<秋夕のイメージ>

韓国では9月、そして秋というと「秋夕(チュソク)」をイメージする人が多いです。旧暦の8月15日の「秋夕」は、韓国最大の節句で、今年は新暦だと9月21日にあたります。お盆に例えられることが多いですが、秋夕は先祖の霊をたたえるお盆よりも、アメリカなどのサンクスギビングデーに近い行事です。

写真:田畑
<秋の田畑>

秋夕の頃は、まだ少し早いですが、農作物を収穫する時期です。秋本番の収穫を前に、日照りや台風、梅雨などを無事に乗り越えたことに対し、先祖へ感謝の気持ちを込めて祭祀を行うこと、また、ひととおりの仕事を終え、食べ物も豊富な時期であり、今まで忙しかった分、飲んで食べて楽しもう!というのが秋夕の意味であり、由来でもあります。秋夕の象徴である「ソンピョン(松餅)」は、その年の新米で作ったお餅で、おいしいのはもちろん、祭祀に欠かせない料理です。

写真:ソンピョン

写真:祭祀膳

<ソンピョンと祭祀膳>

祭祀のために作った、多様な料理が食べられるのも秋夕の楽しみのひとつです。特にメインになるのが煎(ジョン=チヂミ)と言う料理です。油焼きにするため、カロリーがかなり高く、おばあちゃんにカメ~カメ~攻撃をされるため注意が必要な料理でもあります。「秋夕過ぎたら太っていた」というのは、秋夕あるあるの話です。

秋夕は「民族最大の節句」ともよく言われるように、毎年の秋夕におよそ3千万人程度の人が帰省します。混雑している高速道路を放送局で中継する姿も、もはや秋夕の風景のひとつです。また、長い連休も特徴です。一般的には秋夕当日と、その前後を含めた3日間が連休になりますが、ほかの祝日や週末を挟み、もっと長くなる場合もあります。2017年の場合、休みをうまくとると、理論上10日間の連休も可能だったそうです。

写真:市街の俯瞰
<渋滞する道路>

旧盆の時の沖縄もそうだったと思いますが、今年もコロナの影響で帰省をあきらめ、家で秋夕を過ごす人が多いようです。とても寂しいことですが、逆に会えるようになった時の嬉しさが倍になるのではないでしょうか。私は、韓国に行くことが物理的に厳しいため、今年はビデオ通話で我慢しようと思います。

以上、交流員の李でした。
ありがとうございます!

次回の「国際交流員の声」もお楽しみに!

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