議会提案説明(令和2年第4回沖縄県議会定例会)

ページ番号1001635  更新日 2024年1月11日

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ハイサイ、グスーヨ-、チューウガナビラ。
令和2年第4回沖縄県議会定例会の開会に当たり、提出しております議案の説明に先立ち、議員各位にごあいさつを申し上げます。
さきの沖縄県議会議員選挙におきまして、県民の多くの支持を得て、当選の栄を得られました議員の皆様に、心からお祝いを申し上げます。

さて、新型コロナウイルス感染症については、4月上旬から中旬にかけて県内の感染者数が急速に増加したことから、県独自の緊急事態宣言を発出するとともに、緊急事態措置に係る沖縄県実施方針を策定し、宿泊施設等も活用した病床数の確保、PCR検査体制の拡充などの医療提供体制の強化や水際対策、施設の使用停止、外出や渡航の自粛の要請等を行ってまいりました。
県民や事業者の皆さまの並々ならぬ御努力と御協力により、県内の感染状況は比較的落ち着いた状況となっております。
しかし、今後の感染拡大の第2波に備える必要があることから、安全・安心の島・沖縄モデルの基本方向を基に新型コロナウイルス感染症対策に全力で取り組んでまいります。

また、新型コロナウイルス感染症の拡大や緊急事態措置の実施に伴う県民や事業者の活動自粛により、県内の経済活動は停滞し、非常に厳しい状況に置かれています。
県としては、本議会に提案いたしました一般会計補正予算(第4号)を含め、約997億円の関連予算を計上し、切れ目なく対策を講じているところであり、今後、今年5月に取りまとめた「新型コロナウイルス感染症対策に係る沖縄県の経済対策基本方針」に基づき、フェーズごとに経済活動を再開するとともに、「安全・安心の島"沖縄"の構築」と「県民の事業と生活を維持し、将来を先取りした経済の礎(いしずえ)を築く取組」を軸に、様々な施策を展開し、全力で県経済の回復に向け、取り組んでまいります。
さらに、今年6月に策定した「沖縄Tour Style with コロナ」に基づき、観光客が安心して訪れ、県民が安心して迎え入れられる観光地づくりを推進し、安全・安心で持続可能な沖縄観光への転換を図ります。

首里城の復旧・復興については、「首里城復興基本方針に関する有識者懇談会」において議論いただいた内容をもとに、国、那覇市の意見も踏まえ、今年4月に「首里城復興基本方針」を取りまとめたところです。
引き続き、国や那覇市など関係機関と連携の上、「基本方針」を具体化する施策等を盛り込んだ「基本計画」を今年度中に策定し、首里城の1日も早い復旧・復興と琉球文化のルネッサンス再興に向け、取り組んでまいります。

私は、知事就任以来、祖先(ウヤファーフジ)への敬い、自然への畏敬の念、他者の痛みに寄り添うチムグクルを大切にするとともに、「自立」、「共生」、「多様性」の理念の下、包摂性と寛容性に基づく政策を推進してまいりました。
今後とも、これらの理念に基づき、全庁的に推進しているSDGsを全県的な展開につなげ、持続可能な沖縄の発展と誰一人取り残さない社会づくりを目指します。

沖縄振興に向けた取組については、withコロナからafterコロナに向けた将来を見通す中で、沖縄21世紀ビジョン基本計画等総点検の結果や新沖縄発展戦略を踏まえ、国と連携を図りながら、新たな振興計画の骨子案について検討するとともに、残り2年となる沖縄21世紀ビジョン基本計画の総仕上げに向け、取り組んでまいります。

平和分野については、戦後75年を経た現在においても過重な基地負担を強いられ続けている県民の負担軽減を図るため、基地の整理縮小をはじめ、日米地位協定の抜本的な見直し、騒音問題、環境問題や米軍人・軍属等による犯罪など基地から派生する諸問題の解決に全力で取り組んでまいります。
辺野古新基地建設問題については、対話によって解決策を求めていくことが重要と考えており、政府に対し、辺野古埋立工事を直ちに中止した上で、県との対話に応じるよう求めてまいります。
普天間飛行場については、辺野古移設にかかわりなく、速やかな運用停止を含む危険性の除去、県外、国外への移設及び早期閉鎖・返還を、政府に対し強く求めてまいります。
私は、辺野古に新基地は造らせないという公約の実現に向けて、今後も、あきらめず、ぶれることなく、全身全霊をもって、県民の思いに応えてまいります。

生活分野については、「子どもの貧困対策」を最重要施策に掲げるとともに、今年4月に施行された「沖縄県子どもの権利を尊重し虐待から守る社会づくり条例(通称:子どもの権利尊重条例)」に基づき、全ての子どもたちが夢や希望を持って成長できる社会を実現してまいります。
また、令和3年度末までの待機児童の解消に向けた取組の推進をはじめ、女性の積極的登用、保健・医療、教育の充実及び離島振興についても、取り組んでまいります。

未来を担う子どもたち、若者たちに、平和で真に豊かな沖縄、誇りある沖縄、新時代沖縄を託せるよう、公約に掲げた諸施策を職員一丸となって推進し、全力で県政運営に当たる決意であります。

このたび、県民の代表として選ばれた議員の皆様におかれましては、それぞれ立場に違いはあるとしても、沖縄の発展を願う気持ちは、皆、同じであると確信しております。執行部とともに沖縄の発展に向けて取り組んでいただきたく、県政運営に対する特段の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。

それでは、提出いたしました議案について、その概要及び提案の理由を御説明申し上げます。
今回提出いたしました議案は、予算議案2件、条例議案6件、議決議案5件、同意議案3件、承認議案1件の合計17件であります。

まずはじめに、甲第1号議案及び甲第2号議案の予算議案について、御説明申し上げます。
甲第1号議案「令和2年度沖縄県一般会計補正予算(第4号)」は、新型コロナウイルス感染症に対する緊急対策等の実施に要する経費として、総額342億7,470万7千円を計上するものであります。
甲第2号議案「令和2年度沖縄県病院事業会計補正予算(第1号)」は、新型コロナウイルス感染症に対応するため、一般会計の補正予算と関連する経費について、所要の補正を行うものであります。
これらの補正予算につきましては、先議案件として御審議を賜りますようお願い申し上げます。
次に、乙第1号議案から乙第6号議案までの条例議案6件のうち、その主なものを御説明申し上げます。
乙第1号議案「沖縄県職員等の服務の宣誓に関する条例の一部を改正する条例」は、地方公務員法第31条の規定に基づき行う服務の宣誓について、それぞれの会計年度任用職員制度の任用手続きを踏まえた方法により行うことができるよう規定を整備する等の必要があることから、条例を改正するものであります。

乙第2号議案「東日本大震災及び東日本大震災以外の特定大規模災害等に対処するための沖縄県職員の特殊勤務手当の特例に関する条例の一部を改正する条例」は、新型コロナウイルス感染症から県民の生命及び健康を保護するために緊急に行われた措置に係る作業に従事した職員に対し、特殊勤務手当を支給する必要があることから、条例を改正するものであります。

乙第4号議案「沖縄IT津梁パーク施設の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例」は、沖縄IT津梁パーク施設内にアジアITビジネスセンターを整備することに伴い、公の施設として沖縄IT津梁パーク施設に加えるとともに、使用料の徴収根拠を定める必要があることから、条例を改正するものであります。

次に、乙第7号議案から乙第11号議案までの議決議案5件は、工事請負契約や訴えの提起、和解等について議決を求めるものであります。

次に、乙第12号議案から乙第14号議案までの同意議案3件は、人事委員会委員、収用委員会委員及び公安委員会委員の任期満了に伴い、その後任を選任又は任命するため、同意を求めるものであります。

最後に、乙第15号議案「専決処分の承認について」は、新型コロナウイルス感染症対応に要する経費を早急に予算補正する必要があり、専決処分をしたため、承認を求めるものであります。
乙第15号議案につきましては、先議案件として御審議を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

以上、今回提出いたしました議案について、その概要及び提案の理由を御説明申し上げました。
慎重なる御審議の上、議決を賜りますようお願い申し上げます。
ユタサルグトゥ、ウニゲーサビラ。イッペーニフェーデービル。

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