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更新日:2022年11月15日
下水管には、掃除や検査、修理をするためのマンホールがところどころにつけられています。
下水管は、勾配をつけて埋められており、下水が自然に流れて運ばれるしくみになっていますが、下水管を埋める場所が、地面よりあまり深くなりすぎると、下水管を埋める費用が高くなるばかりではなく、掃除や修理がやりにくくなります。そこで、ところどころにポンプ場を設けて、下水を浅いところにくみ上げ、高いところから再び勾配によって流すしくみになっています。さらに、雨水を対象とするポンプ場は、台風や大雨のとき、大量の水をくみ上げて速やかに川や海に流し、道路や建物が水につかるのを防ぐ役割ももっています。
下水管やポンプ場を通って下水処理場に運び込まれた汚水は、次のようないくつもの施設を取り抜ける間に、次第にきれいな水に生まれ変わってゆきます。
処理場に運び込まれた汚水は、まず、沈砂池とよばれる池に入ります。汚水の中に含まれている大きなごみや砂は、この沈砂池で取り除かれます。
大きなごみや砂を取り除かれた汚水は、最初沈殿池に入ります。この池をゆっくりと流れていく間に、沈砂池で沈まなかった小さなごみや砂は底に沈んでいきます。
好気性微生物を使った処理が主に行われており、最初沈殿池を通った汚水にバクテリアや原生生物のような微生物の集まり(これを「活性汚泥」という)を混ぜて、空気を吹き込みます。すると活性汚泥は、吹き込まれた空気中の酸素の助けを借りて、どんどん汚れを食べていき、時間が経つにつれて、次第に大きなかたまりとなっていきます。
エアレーションタンク(反応タンク)で大きなかたまりとなった活性汚泥は、この池で沈められます。ここまでは、二次処理といい、汚れの90%以上は取り除かれ汚水はきれいになります。
最終沈殿池の上澄み水を消毒してから川や海に放流します。プールなどにも使われている塩素が使用されています。
次のような場合には、さらにきれいにするための高度処理をおこなうことがあります。
最初沈殿池や最終沈殿池で沈められた、汚れや微生物のかたまりを下水汚泥といいます。この汚泥はかき集められた後、水分を減らして(濃縮)発酵させ、それ以上腐らないようにして(消化)、水をしぼり取ります(脱水)。水をしぼり取られた後汚泥は、脱水汚泥とよばれ、その中には燃やされて(焼却)灰になるものもあります。脱水汚泥や灰は、埋め立て処分にされたり、肥料や土壌改良材として、農地などに利用されたり、レンガやタイルの材料として用いられたりします。沖縄県では、バガス等と混ぜて肥料を作り、緑農地還元しています。
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