梅毒

ページ番号1027701  更新日 2024年3月1日

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沖縄県の梅毒患者報告数が3年連続で過去最多を更新

沖縄県の梅毒患者報告数は、2022年は134例(男性:93例、女性:41例)で当時の過去最多となっていました。2023年は第49週(12月10日)時点で137例(男性:98例、女性:39例)が報告され、2021年から3年連続で過去最多を更新しています。

2023年は第49週時点で、全国の患者報告数も14,088例と過去最多を更新しています。県内では、女性の割合が28.5%と近年では高く、特に20代女性の報告数が25例と多くなっています。また、HIV感染症との重複感染も17例確認されており、梅毒等の性感染症に感染した場合は、他の性感染症についても検査を受けることが重要です。

梅毒は、抗菌薬による治療が有効であり、早期発見・早期治療が重要です。また、性的接触により感染するため、パートナーと一緒に検査を受け、必要に応じて一緒に治療を行うことが重要です。

県内保健所では無料・匿名で検査を受けることができます。

中部保健所の検査については以下のリンクをご確認ください。

沖縄県中部の発生動向

画像:2013年から2023年までの沖縄県中部の男女別発生動向
※2024年2月22日時点のデータ
画像:2013年から2023年までの沖縄県中部の年齢別発生動向
※2024年2月22日時点のデータ

梅毒とは

梅毒は梅毒トレポネ−マ(学名:Treponema pallidum)という細菌に感染することによって起こる性感染症です。主に性行為(性器と性器、性器と肛門(アナルセックス)、性器と口の接触(オーラルセックス))によって感染しますが、キスなどでも感染する可能性があります。感染しても終生免疫は得られないため何度でも感染します。検査や治療が遅れたり、治療せずに放置したりすると、長期間の経過で脳や心臓に重大な合併症を起こすことがあります。

梅毒の症状

梅毒は、感染後の経過した期間によって、症状の出現する場所や内容が異なります。梅毒は ”The Great Imitator (模倣の名人)” と呼ばれるように、以下(1)~(3)のように様々な症状が出現し、その間に症状が軽快する時期があるため、自らの感染に気がつきにくい特徴があります。

  1. 早期顕症梅毒 第 I 期(感染後約3週間)
    感染後3~6週間程度が経過すると、菌が侵入した局所(主に陰部、口唇部、口腔内、肛門等)に、しこりや潰瘍ができたり、股の付け根(鼠径部)のリンパ節が腫れることがあります。痛みがないことも多く、治療をしなくても症状は自然に軽快します。しかし、体内から病原菌がいなくなったわけではなく、他の人に感染させる可能性があります。感染した可能性がある場合には、この時期に梅毒の検査が勧められます。
  2. 早期顕症梅毒 第 II 期
    第 I 期の症状消失後から更に4~10 週間が経過すると、手のひらや足の裏を含む全身の皮膚や口腔内に発疹が出現したり、脱毛、発熱や怠さなどの全身症状が出ます。これらも治療をしなくても数週間~数か月でなくなります。しかし、治療しない限り病原菌は体内に残るため、梅毒が治ったわけではありません。
  3. 晩期顕症梅毒
    第 II 期の症状は再発することもありますが、それでも治療せずに数年~数十年が経過すると、体にコブ状のしこりができたり、心臓や血管系の症状が出る他、認知症、手足の痙攣、体の麻痺などへ進行する場合があります。

    また、妊婦が梅毒に感染していると、胎児へ感染し、流産や死産、出生後の赤ちゃんに難聴や歯の発育異常などの障害が出る原因となります(先天梅毒)。

梅毒の治療

  • 一般的には、抗菌薬を内服することで治療します。
  • 医師が治療を終了とするまでは、処方された薬は確実に飲みましょう。また、性交渉等の感染拡大につながる行為は、医師が安全と判断するまでは控えましょう。
  • 梅毒は一度治療で完治しても、また感染します。パートナーが治療をしなければ、また感染することがあるので、パートナー同士で感染の有無を確認すること、つまりパートナーと一緒に検査を受け、必要に応じて一緒に治療を行うことが重要です。

梅毒の予防

不特定多数の人との性的接触を避け、性的接触(オーラルセックスやアナルセックスを含む)の際はコンドームを適切に使用することで感染のリスクを下げることができます。

感染が心配な方へ

梅毒は抗菌薬による治療が有効であり、早期発見・早期治療が重要です。感染の心配がある場合は検査を受けて、感染の有無をはっきりさせることが大切です。
県内保健所では、無料・匿名で検査を受けることができます。

中部保健所の検査については以下のリンクをご確認ください。

明らかな自覚症状がある場合、パートナーの感染が明らかな場合は、検査を実施している医療機関(性病科、感染症科、皮膚科、泌尿器科、婦人科等)を受診し相談してください。

関連リンク

このページに関するお問い合わせ

沖縄県 保健医療介護部 中部保健所
〒904-2155 沖縄県沖縄市美原1-6-28 中部合同庁舎中部保健所棟
電話:098-938-9886 ファクス:098-938-9779
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。