琉球舞踊

ページ番号1027669  更新日 2024年2月28日

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古典舞踊

古典舞踊は、老人踊、若衆踊、二才踊、女踊の端踊と、歌舞劇の組踊に分類されます。しかし、これらの舞踊は、ある日突然誕生したわけではありません。

その母体となったのは、沖縄に古くからあった祭祀芸能です。沖縄では、現在でも各地で祭りが盛んに行われており、そこでは実に数多くの芸能が演じられています。これらの芸能を<民族芸能>と呼ぶことがあります。民俗芸能の所作(振り)には、素朴ながらも古典舞踊の基礎になったものがたくさんあります。

沖縄の古典舞踊とは、御冠船踊のことをさしており、それは18世紀に大成されました。踊奉行に任命された玉城朝薫(1684-1734)たちによって固められ、その後の優れた芸術家たちによって肉付けされ、磨き上げられていったのです。

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↑かぎやで風(かじゃでぃふう) 安次嶺利美 / 城間末子

祝宴に踊られる、最も敬愛され親しまれている古典舞踊。人生最大の喜びを味わった瞬間を、花が開花する瞬間の情景になぞらえて表現している。

↑若衆ゼイ(わかしゅうぜい) 棚原由里子 / 祖慶しのぶ

ゼイを大きく振る所作が特徴的。国家の安泰と、夢多き少年の明るい未来を祈る若衆芸。

諸屯(しゅどぅん) 古謝弘子

古典女踊りの最高傑作。満たされぬ思いに悩む激しい女心が、振り付けの動きに凝縮されている。

上り口説(ぬぶいくどぅち) 宮城尚子 / 知花小百合 / 多和田美幸 / 宮城由紀子 / 新城頼里子

琉球から薩摩に向かうまでの長い旅路の中で、船の上から見える風景を説明しながら、航海の無事を願う人々の心情も描いている。

四つ竹(よつたけ) 山川昭子 / 大城直江 / 前原あずさ

内面の美を求められる女踊りで、大輪の花笠と響きの清らかな四つ竹が華やかに展開される。

作田(ちくてん) 玉城静江

日常で何気なく使っている扇に感謝しつつ、扇から送られてくる涼しい風に感動している心境を歌と踊りで表現している。

天川(あまかー) 金城光子

前半は男女の仲睦まじさを二羽の鴛鴦になぞらえて表現し、後半は男女の別れを予兆させる歌詞と、互いを思い合う深い愛情を表現している。

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伊野波節(ぬぅふぁぶし) 根路銘広美

女性の激しい恋心を表現した踊り。起伏の激しい曲で浮き沈みを繰り返しながら、やがて穏やかな女心に変わっていく。

瓦屋(からやー) 前川美智子 / 玉城律子

若い女性が名月を眺めながら遊んでいる様子を、優雅な動きで表現している。別名「月見踊り」。

高平良万歳(たかでーらまんざい) 田口博章

親の仇を打とうと、旅に出た兄弟が末吉宮に参拝し、そこで改めて秘めた決意を確認する踊り。

下り口説 大田礼子 / 當山真澄 / 東文子 / 金城千夏

薩摩から琉球へ帰る旅路の風景と、その心情を踊りで表現している。

女特牛節(うんなくてぃぶし) 渡久地美代子

右手に持つ美しい形の按司団扇と歌詞の内容から、晴れやかな思いを表現している祝儀舞踊。

前の浜(めーぬはま) 山田直季 / 高井賢太郎 / 山内昌太

前の浜で飛び交う千鳥や、渡し舟が行き通う賑わった風景を描いています。

八重瀬の万歳(えーじぬまんざい) 宇座仁一

仲間に裏切られたと思った波平大主が、真実を確かめに行くという決意を固めた心情を描いている。組踊「忠臣身替の巻」の作中の一場面を琉球舞踊で演じている。

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揚作田(あぎちくてん) 具志幸大 / 大浜暢明

長寿や子孫繁栄、五穀豊穣を祈願する歌詞で、祝儀舞踊となっている。

醜童(しゅんどう) 山川昭子 / 大城直江 / 比嘉美好 / 安次嶺律子

若い女性が名月を眺めながら遊んでいる様子を、優雅な動きで表現している。別名「月見踊り」。

雑踊(ぞうおどり)

様式化した舞踊から、新しいスタイルの芸能を求めるようになりました。

琉球王朝時代に創作され、育成された御冠船踊(古典舞踊)に対して、明治時代の中期以降に創作された舞踊を「雑踊(ぞうおどり)」といいます。

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↑仲里節(なかざとぶし) 我那覇則子 / 比嘉涼子

相思相愛の男女の深い情愛を描いた踊り。

↑金細工(かんぜーく) 嘉数道彦 / 宮城茂雄 / 阿嘉修

舞踊劇。登場人物の三人のそれぞれの踊りには、たくましく生きる庶民の姿が表現されている。

↑谷茶前(たんちゃめえ) 宮城小寿江 / 仲地ゆき乃

雑踊りの人気演目。漁村の若い男女が働く喜び、生きる力を伝え、風景が明るく展開されている。

↑取納奉行(しゅぬぶじょう) 宮城能造

租税額を決める役人をもてなすために、大騒ぎする島人の様子を描いた踊り。重いテーマをコミカルに表現し、力強いエネルギーを感じさせる。

↑川平節(かびらぶし) 新垣麻里子 / 新垣江里子

士族の男と遊女の恋を描いた舞踊劇。セリフに相当する部分を地謡が歌い、踊り手は歌に合わせ即興で振り付けを決めて踊ることが多い。

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↑花風(はなふう) 比嘉美好

那覇港から旅立つ恋人を見送る遊女の深い悲しみを表現した、雑踊りの傑作の一つ。

↑加那ヨー(かなよー) 宮城豊子

若き男女の恋を強調した歌詞に合わせて、明るさとおおらかさ、愛おしさ、遊び心を感じさせる振り付けがされている。

↑浜千鳥(はまちどぅり) 安座間明美 / 比嘉清子 / 又吉聖子 / 阿波連京子

故郷にいる肉親、恋人、友人への想いを歌った歌詞に合わせて、多様な手の動きを取り入れた踊り。

↑鳩間節(はとまぶし) 鈴木祥平 / 宮里光也

八重山諸島鳩間島を舞台に、収穫と豊年を喜び感謝する島人達を明るく活発に踊る男踊り。

↑加那ヨー天川(かなよーあまかー) 玉城盛義 / 東江祐吉

愛の印の花染め手巾と腰に締めているミンサー帯を交換し、柄杓を持って水遊びをしている若い男女の愛の戯れを明るく表現した踊り。

↑むんじゅるー 山城亜矢乃 / 伊佐幸子

麦わらの芯で作った笠を持って踊る。農村の乙女の清純な思いを象徴する笠は、華麗な花笠とは異なる美しさを見せる。

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