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6美ら島沖縄2018.10平成30年10月開院八重山圏域の新たな医療拠点として地域に親しまれる病院を目指して新八重山病院は、八重山圏域における中核病院としての機能を発揮し、地域に必要な医療提供体制の更なる充実を図るため、旧石垣空港跡地(石垣市真栄里)に新築移転することになっており、平成30年10月に開院します。可能な限り圏域内で完結できる医療機能を有し、患者や医療スタッフに優しく、将来の医療需要の変化に応じることができる施設を目指すとともに、大規模災害などに対応可能な医療施設となっています。整備の必要性八重山病院の歴史は昭和24年(1949年)に沖縄民生府立慈善病院として設立以来、一般医療はもとより、救急医療、小児医療、周産期医療、精神科医療など政策的医療において重要な機能や役割を果たしてきました。しかしながら、昭和55年(1980年)に建設した現在の八重山病院の建物は、築38年が経過し、施設の老朽化や繰り返された増改築により、大雨や台風時の雨漏り、非効率的な施設配置や駐車スペース不足など、様々な問題が発生しています。そのため、新八重山病院は、これらの問題を解消し、八重山圏域唯一の公的総合病院としての役割を担い、安定した医療サービスを提供し続けることができる施設として整備したものです。どんな病院ができるの?①八重山圏域における中核病院としての機能を発揮⑴中核病院としての役割を果たし、医療機能を十分発揮するために必要な規模や設備を整備しています。⑵救急医療については、救急患者を迅速かつ安全に診療するため、救急部門と画像診断部門を隣接することで、効率的な動線を確保するとともに、救急部門から手術部門や集中治療部門へ迅速な搬送ができるよう設計されています。⑶周産期医療については、八重山圏域内で出産を扱う唯一の医療機関として、ハイリスク分娩にも積極的に取り組めるよう、旧病院に引き続きNICU(新生児集中治療室)を3床整備するとともに、新たにGCU(継続保育室)を6床整備することで更なる充実を図っています。⑷がん医療については、地域がん診21療病院としての役割を担っていることにより、将来にわたり、がん患者が住み慣れた地域で抗がん剤治療をうけられるように外来化学療法室を5床から15床に増床しています。⑸感染症対策としては、新型インフルエンザなどの感染症に対応するため、外来部門においては専用の入口や待合、診察室を設置するとともに、一般の入院患者等と隔離された専用の病室・通路等も設置し、第二種感染症指定医療機関として対応可能な感染症病床を3床、結核病床を6床整備しています。⑹高度な医療を提供するため、臓器全体の機能診断や短時間での撮影が可能な320列のCT装置などの機器を新たに導入しています。⑺医療従事者の研修、教育のため、シミュレーションラボや研修ラウンジを整備し、研修、研鑽、ミーティングをとおして医療技術の向上を図ります。新八重山病院外観320列CTスキャン(AQUILIONONE)3階西病棟(小児科)プレイルーム特集2