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更新日:2013年12月26日
平成23年度の財団法人JKAの補助事業として、「高速熱画像解析システム一式」を導入しました。
高速熱画像解析システム
高速熱画像解析解析システムはハイスピードカメラと赤外線サーモグラフィから構成されています。金属部品および金型の加工精度の向上や溶接部の品質向上を図るうえで、切削加工中や溶接中の現象・挙動をより詳細且つ視覚的に捉えることは必要不可欠です。ハイスピードカメラは毎秒数百枚~数万枚の画像を撮影することが可能です。また、赤外線サーモグラフィと併せることによって切削中の刃物や溶接中の溶融池の温度分布及び熱伝達の過程を視覚的に捉えることが可能となり、加工精度の向上や品質の向上に寄与できます。さらに、このシステムは食品加工現場や各種加工設備の熱的及び詳細な現象・挙動解析にも適用できます。
システム設置例につきましては、図1をご参照下さい。
この機器を導入することにより、県内の中小機械工業の事業者が主に以下の用途で利用することができます。
①切削加工状況の解析(図2)
②溶接直後の現象・挙動の解析(図3)
③射出成形、押出金型等の温度分布の解析
④食品加工、機械設備等の製造ラインの現象解析、熱挙動解析。トラブルの原因究明。
●ハイスピードカメラの主な仕様
メーカー:株式会社ノビテック
型式:ファントムV311
カラーモデル、モノクロモデル
感度(ISO/ASA):7、000(カラーモデル)
2、100(モノクロモデル)
最大解像度:1,280×800ピクセル
(3,100コマ/秒)
最大撮影速度:50万コマ/秒
(解像度:128×8ピクセル)
2色式温度計測ソフトウェア:サーメラ
温度計測範囲:900℃~2400℃
●赤外線サーモグラフィの主な仕様
メーカー:NECAvio赤外線テクノロジー株式会社
型式:H2640
温度測定範囲:-40℃~2000℃
最大撮影速度:30コマ/秒
解像度:640×480ピクセル
図1 TIG溶接撮影例
図2 マシニングセンタの切削状況撮影
図3 TIG溶接直後の熱画像
1.自転車等機械工業振興事業の概要
(1)事業の目的
本県は、「第3次沖縄県産業振興計画」の下、機械工業などのものづくり基盤の強化と新製品の開発に取り組んでおり、同時に特別自由貿易地域にて賃貸工場の整備などの助成制度を行い、機械工業の企業誘致を進めているところである。しかしながら機械工業に関しては他県と比べて技術集積が低く、更なる産業技術の高度化に取り組む必要がある。こうした中にあって、製品・部品の標準化、高付加価値化を進めるために試験研究機器の整備は不可欠である。そこで、当センターでは中小企業の製品開発ならびに技術開発の技術的支援を目的に機械工業分野の設備機器を整備する計画である。
本事業では高速熱画像解析システムを導入し、機械工業のなかで各種加工設備の熱的及び詳細な現象・挙動を把握することにより製品開発力の技術の向上を目指し、県内機械工業の振興を図る。
(2)実施内容
高速熱画像解析システム一式の導入
高速熱画像解析システムは、ハイスピードカメラと赤外線サーモグラフィから構成されている。ハイスピードカメラは毎秒数百枚~数万枚の画像を撮影することが可能で、所望の現象や挙動を把握するために必要な能力を有している。また、赤外線サーモグラフィと併せることによって温度分布及び熱伝達の過程を視覚的に捉えることが可能となる。この機器を導入することにより製品開発、品質管理に使用され地域の中小機械工業の技術力の向上に役立つ。
2.予想される事業効果
本事業にて導入した機器を活用することにより、金型の温度分布の解析、溶接中の現象・挙動の解析、機械設備等の製造ラインの現象解析、熱挙動解析、トラブルの原因究明に活用可能である。
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