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更新日:2012年12月21日
「私流のコミュニケーション」
真志喜中学校 1年 中村 智香
私は、感音性難聴です。
皆さんのように、聞いたり、話したりする事が困難です。
私の話を聞いて、何を言っているのかわからない人も、不思議だと思った人も、
又、会話をしていきながら面倒くさいと立ち去って行く人も黙ってしまう人も、中に
は笑った人もいます。
普通の人間は、生まれた時から、自然に音や言葉を認識していくので、聞こえ
た音をそのまま話す事が出来ますが、私は、一才三ヶ月で診断を受けてから、一
人の人間として強く自立して欲しいという親の思いもあり、補聴器という補助具を
つけて、音や言葉の認識発音、発声の厳しい訓練とまわりの友達と変わらない教
育も受けました。
補聴器を付けたからと言って、皆と同じように話せたり、聞こえたり出来る訳で
はありません。
限りなく近く、聞く人がわかる様にわかってもらえる様に、一生懸命、伝えたいと
思ってきました。
自分が皆とちょっとちがうなぁと思ったのは、保育園に行く様になってからです。
そのころは、まったく言葉が伝わらなかったのだろうと思います。
よく、女の子のグループから外されたりしました。
ようち園に行くと、少し言葉が伝わる様になったのか、それとも外遊びが多かっ
たからか外される様な事はなかった様に思います。
小学校になり、高学年ぬいなるにつれて、皆とコミュニケーションを取っていくの
が難しいなぁ~と感じる様になりました。
皆と集まって話ししても内容が理解できないので、会話に入れない事も出てきて
だんだん私がいたらじゃまなのかなぁと思う様になり、皆が集まって話しをしている
所に自分から行かなくなりました。
でも、いつもどうやったらコミュニケーションがとれて、皆の中に入っていけるの
か、と考えてばかりいて、その内、自信もなくし、思った事も言えず、我まんする事
も多かったけれど、私から話しかけられたり、聞いたりすると、先生や友達は私が
わかるまで話してくれたり、教えてくれたので、自分からコミュニケーションをとる
チャンスを逃していたかもしれないという事に気が付きました。
少しくらい、じゃまになっても迷惑をかけても自分の意見は、はっきり伝えよう。
話さなければ、始まらない。私が出来る私流のコミュニケーションで伝えようと努
力しました。とても時間がかかりました。
中学校に入り、一ヶ月間、どの様に皆が私の事を見ているか分かりませんが、
私はとても楽しいです。分かってくれようとする友達も出来て、大事にしたいと思い
ます。
聞こえる、聞こえないという事に拘わらず、一人の人間として男の子、女の子達、
皆と楽しく過ごし、思い出をたくさん作りたいです。
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