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更新日:2015年9月1日
琉球(りゅうきゅう)とよばれた時代から、中国や東南アジア、朝鮮(ちょうせん)、日本と行き来していた沖縄では、食生活の面でもそれらの国々からいろいろなえいきょうを受けてきました。特にえいきょうが強かったのが中国で、沖縄ではブタ肉中心の料理が発達しました。
沖縄に伝わる料理は「琉球料理」とよばれ、首里城の中で食べられていた「宮てい料理」と、いっぱんの人たちが食べていた「しょ民料理」に分けられます。
まずしい生活の中から自然に生み出されたしょ民の料理は、生活の知えを生かしたもので、無だを省き、ねだんや栄養が、バランスよく整えられたものだといえます。
沖縄のお年よりは、げんざいでも食べ物のことを方言で「クスイムン」とか「ヌチグスイ」と言います。これは「薬」あるいは「命の薬」といったような意味で、どちらも食事は病気を直すことだという考え方だといえます。
琉球料理は「ブタに始まりブタに終わる」といわれるほどブタを中心に作られます。内ぞうから耳、足、血えきまで料理の材料になるため、すてるところがないほどです。
ブタを使った料理は、中国からやって来る使者をもてなす料理として発達しました。
沖縄県は、「豆ふの島」とよばれるほど、食生活には欠かすことのできない食べ物が「豆ふ」です。本土のものより数倍も大きく、沖縄の豆ふは、生で食べるほか、チャンプルー(いため物)やあげ物など、いろいろな料理で使われる人気者です。
琉球料理に欠かせないこんぶは、実は沖縄ではまったくとれません。18世紀、黒ざとうと引きかえに、北海道から入ってくるようになったのが始まりなのです。
こんぶはカルシウムなどのほか、たくさんの栄養のもとをもったすばらしい食品です。ブタをよく使う琉球料理では、栄養のバランスを取るためにも必要なもので、こんぶとブタは理想的な組み合わせだといわれています。
「そば」といっても「沖縄そば」は、小麦粉で作られた麺(めん)を使った、どちらかというと「うどん」や「ラーメン」に近いものです。子どもからお年よりまで大好きな、一番親しまれている「沖縄料理」ともいえるでしょう。豚や鶏のほね、カツオ節などからダシをとったスープは、意外にさっぱりとしています。
固くて大きな沖縄の豆ふと季節の野菜を合わせたいため物。入れる野菜によって、いろいろなよび方になります。
王様たちが食べていた宮廷(きゅうてい)料理
しょ民が食べていた料理
沖縄で一番人気があるめん類「沖縄そば」
ゴーヤー(ニガウリ)と沖縄の豆ふをいためた「ゴーヤーチャンプルー」
代表的なブタ肉料理「ラフテー」
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