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更新日:2023年12月1日
HIV 陽性者の他者への感染力は、曝露時のウイルス量が大きく作用します。近年の研究によると、HIV に感染しても抗ウイルス治療を継続することで、血中のウイルス量は3~6か月後に検出されなくなるため、他者への感染リスクをほぼゼロにすることがわかってきました。その一方で、未治療の陽性者はウイルス量が高く血液曝露対策上も注意が必要となります。未治療者の多くは、自身の感染に気づいていないことが殆どです。
しかし、実際の医療現場では、HIV 検査を行なわずに観血的処置等を行っていますが、治療を継続しているHIV 陽性者に対しては診療拒否または過度な反応を示す医療従事者も少なくありません。このことは、患者さんへの差別偏見の観点からだけでなく、医療者を守るための血液曝露対策としても大きな問題点があります。
そこで歯科診療においてHIV 陽性者の希望でもある「住み慣れた地域での歯科治療や口腔内のケアを受けたい」を実現するために、状態が安定しウイルス量が検出されていないHIV 陽性者を紹介するシステムを沖縄県、沖縄県歯科医師会、3エイズ治療拠点病院が協同し沖縄県歯科診療ネットワークとして構築しました。
また、ネットワークの構築と同時に、地域の歯科診療所の協力(紹介先として登録)も募っております。詳しくは下のリーフレットをご覧ください(画像をクリックするとPDFファイルが開きます)。
なお、歯科診療ネットワークの構築はあくまでHIV 陽性者の歯科診療を支えるための暫定的な対応であり、今後、感染の有無に関係なく標準予防策で対応すること、曝露後の対応を事前に整備しておくことが重要であることも併せてご理解ください。
歯科医療機関における院内感染防止対策を推進するために、平成30年度診療報酬改定においても歯科初診料及び歯科再診料の引き上げとともに新設された施設基準も設けられており、歯科領域においても標準予防の徹底や感染対策の一般化が促進されています。
沖縄県では、標準的な感染対策整備の流れに伴いHIV 予防薬配置事業の開始、感染症診療コーディネーターが配置されています。曝露後予防のマニュアル化や正確な知識の普及の為の研修を希望される場合は以下の情報もご覧ください。
関連リンク
※<医療従事者向け>「HIV 感染者の歯科治療ガイドブック」、「HIV 感染症の歯科治療マニュアル」等が掲載されています。
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