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更新日:2021年12月10日
所在地 | 県内各地 |
事業名 | 水中遺跡確認調査 |
1.はじめに
海に囲まれた沖縄県では、人の移動や物資の運
搬等で古い時代から海を利用しながら生活してきま
した。海の利用とは、サンゴ礁に生息する魚類を獲
得し食料資源とすることや、海上移動、船を停泊するため港として利用することを言います。海と人との関
わりを物語るように、県内各地で水中遺跡が確認され、平成21(2009)年度までに143か所が見つかりまし
た。
県内で確認されている水中遺跡には以下の6種類があります。
(ア)沈没船関連の遺跡
船舶の沈没によって、船体や積み荷等が確認されます。
(イ)水中遺物散布地点
海難事故に遭遇した船舶が、沈没を避けるために投棄した積荷(陶磁器など)が確認される遺跡で
す。
(ウ)港湾遺跡
港として利用した結果形成される遺跡で、海岸から海底にかけて船舶の停泊具(碇・錨)などが確認
されます。また積み荷等も見られます。
(エ)海岸遺物散布地点
海浜部にある集落の人々が、漁労活動などの海岸利用の結果形成される遺跡で、様々な遺物がみら
れます。
(オ)生産遺跡(塩田跡・魚垣跡・石切場跡・スラ所跡)
潮間帯の海岸に所在しています。
(カ)貝塚
かつて地上にあった貝塚が、沈降して形成された遺跡です。
2.令和2年度の調査
当センターでは、令和元(2019)年度から、沈没船に関連すると考えられる遺跡を中心に、現況確認や遺
物の散布状況を確認する調査を実施しています。これらの調査は、県内の水中遺跡をどのように保護し、
活用していくか考えるための基礎資料作成を目的としています。
今回の速報展では、令和2(2020)年度に実施した調査について紹介します。
令和2年度は、宮古・八重山諸島を中心として計17か所の水中遺跡で確認調査を実施しました。また、
久米島の東奥武(オーハ)海底遺跡では遺跡部分について海底地形測量を行いました。
各遺跡での調査内容や確認した遺物等については、写真パネルをご覧ください。
水中で確認した遺物は、原則として引き揚げず、見つけた場所から動かさないようにしていますが、波や
潮流の影響で流されてしまう可能性のある遺物は、水中から引き揚げて当センターで保管しています。今
回、引き揚げた遺物の展示も行っています。
3.調査した水中遺跡
4.引き揚げた遺物
阿護の浦海底遺跡 青磁皿(右半分のみ洗浄) 八重干瀬海底遺跡群第1地点銅釘
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