平成16年第2回沖縄県議会(6月定例会) 可決された意見書・決議

ページ番号1020947  更新日 2024年1月11日

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意見書1件

議決年月日 件名 議決の結果 備考
平成16年7月22日 義務教育費国庫負担制度の堅持に関する意見書 原案可決 全会一致

決議2件

議決年月日 件名 議決の結果 備考
平成16年7月22日 安全なまちづくり実現に向けた「ちゅらさん運動」推進及び「5つのかける運動」励行に関する宣言決議 原案可決 全会一致
平成16年7月22日 新石垣空港整備事業の早期事業化に関する要請決議 原案可決 全会一致

義務教育費国庫負担制度の堅持に関する意見書

義務教育費国庫負担制度は、教育の機会均等とその水準の維持向上を図る制度として完全に定着しており、現行教育制度の重要な根幹をなしている。

しかしながら、政府は、昭和60年度以降、義務教育費国庫負担制度の見直しを行い、旅費、教材費及び共済費等が適用除外とされ、一般財源化が図られてきた。また、平成16年度においても退職手当や児童手当の見直しが行われた。

さらに、平成15年6月27日に閣議決定した「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2003」によれば、平成18年度末までに義務教育費国庫負担金全額の一般財源化について所要の検討を行うこととしている。

そのような中で、去る4月26日に開催された経済財政諮問会議で、義務教育費国庫負担金の一般財源化の検討の中で、平成17年度においては学校事務職員、加配教職員に係るものを先行させるとの提言がなされている。

このようなことが実施されると、島嶼県である本県においては、小規模校が多いことから、都市部に比べ、より多くの教員を配置せざるを得ない状況にあるが、このことが全く配慮されないこととなり、地方財政を圧迫するだけでなく、教育水準の低下や地域間の不均衡を生じさせるおそれがある。また地方財政の圧迫により、学校事務職員や栄養職員が配置されない学校がふえることも懸念される。

よって、国会及び政府におかれては、教育の機会均等と教育水準の維持向上のため、地方に新たな負担転嫁を行うことなく、義務教育費国庫負担制度が引き続き堅持されるよう強く要請する。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成16年7月22日

沖縄県議会

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
文部科学大臣あて

安全なまちづくり実現に向けた「ちゅらさん運動」推進及び「5つのかける運動」励行に関する宣言決議

本県では、近年、刑法犯総数が増加しており、なかでも子供、女性及び高齢者を狙った犯罪や無施錠狙い等の窃盗犯が多発し、年々悪質化かつ凶悪化する傾向にあることから極めて憂慮すべき治安情勢となっている。

このような治安情勢の悪化は、本県が目指している「守礼の邦」のイメージを大きく損なうものであり、観光客の心証を悪くすることにもつながりかねないことから、早急な対策を講じる必要がある。

このため、本県では、去る4月1日にすべての人々が安全で安心して暮らせる社会の実現を目指した「ちゅらうちなー安全なまちづくり条例」を施行し、さらには、安全なまちづくりに関する取り組みの推進体制として県知事を会長とする「ちゅらうちなー安全なまちづくり推進会議」や、市町村長を会長とする「各地区の安全なまちづくり推進協議会」を設置するなどして、これまで県民挙げて安全なまちづくりに向けた全県的な基盤の整備に取り組んできたところである。

今後は、本条例の理念に基づき、日本一安全な沖縄県を実現させるため、県民一人一人が安全に対する意識を高めるとともに、それぞれの立場でみずからが実践できる活動を率先してかつ継続することが必要となっている。

よって、本県議会は、日本一安全な沖縄県の実現を目指す取り組みを下記のとおり県民とともに推進することを宣言する。

1.安全で安心して暮らせる沖縄県を実現するため、県民とともにちゅらひと、ちゅらまち及びちゅらゆいづくりの「ちゅらさん運動」の推進に対してあらゆる努力を傾注する。

2.県民の平穏な日常生活を脅かす「身近な犯罪」被害を未然に防止するため、防犯を気にかける、かぎをかける、かぎのチェックに手間をかける、防犯に金をかける及び隣近所に声をかけるの「5つのかける運動」を率先して励行する。

上記のとおり決議する。

平成16年7月22日

沖縄県議会

新石垣空港整備事業の早期事業化に関する要請決議

石垣空港は、昭和43年に滑走路が1500メートルに拡張され、YS-11型機の運航が開始された。しかし、航空需要が年々増加し、昭和54年に、中型ジェット機が就航可能な2000メートルの滑走路を有する新空港開港までの間として、周辺住民の合意を得て暫定ジェット化空港として供用開始された。以来、小型ジェット機が就航し、八重山圏域における航空交通の拠点として極めて重要な役割を果たしている。

しかしながら、滑走路が1500メートルのままジェット化されているため、昭和57年にはB737-200型機のオーバーラン・機体大破炎上事故が発生し、また、貨客の重量制限やコンテナ輸送等大型貨物の積載規制により滞貨や積み残しを余儀なくされるなど多くの課題を抱えている状況である。

さらに、航空機騒音の問題では、空港周辺の住民や学校関係者から「現空港の拡張に断固反対し、新空港の早期建設を求める要請」が幾度も出されている状況である。
県は、20年余の紆余曲折をたどった位置選定の変遷を教訓とし、地元関係者を主体に自然保護団体の代表者や学識経験者で構成された「建設位置選定委員会」を設置し、同委員会の提言を受けて、平成12年4月に新空港の建設位置を「カラ岳陸上地区」に決定した。

県の決定に対し、石垣市議会をはじめ地元議会は全会一致で早期建設要請を決議し、八重山3市町長も早期建設を要請している。また、早期建設の署名や新聞意見広告が実施されており、県の決定は、大多数の八重山郡民及び県民から支持されていると判断される。

さらに、去る7月14日に開催された郡民総決起大会においても新石垣空港の早期建設が決議されており、八重山郡民及び県民は一日でも早い空港整備を待ち望んでいる。
このようなことから、県は、地元と連携して早期事業化に向け、自然環境保全に万全を期するため、環境影響評価手続、新石垣空港整備基本計画の策定、地権者の同意取りつけ等に鋭意取り組んでいる。

よって、本県議会は、住民合意と自然環境の保全を尊重し、新石垣空港が平成17年度予算で事業化できるよう特段の配慮を要請する。

上記のとおり決議する。

平成16年7月22日

沖縄県議会
国土交通大臣
沖縄及び北方対策担当大臣あて

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